今日は体調が悪く、積極的に家にひきこもっていました。 明日かあさってには、アメリカに来てはじめての病院です….寝てばかりもいられないので、先日図書館で借りた本を読み進めました。
「Quiet」という題名の本で、 内向的な人々のもつ可能性についてまとめた本です。 「内向的な」という言葉を英語にしたいとき、 日本語としても馴染みのある「shy」という言葉を使いがちです。 でも「shy」は「恥ずかしがりやの、臆病な」という意味。 本質的な性格として「内向的な」と表現する場合、 アメリカでは「introvert」と言うのが一般的です。 反対に「外向的な」は「extrovert」。日本人がイメージするアメリカ人は、おしゃべりが好きで、パーティーが好き。 休日は大勢の友人とBBQやアウトドアを楽しむ…といった感じでしょうか。 でもそんなことないですよ! パーティーの習慣はありますが、それをみんなが好んでしているわけではありません。 わたしみたいに、パーティーに行って無理して人とおしゃべりするより、 家であったかいお茶をすすって読書していたいと思うアメリカ人もたくさんいます。この本によると、アメリカ人の1/3以上が内向的な性格であるそうです。 そう見えないだけ。そう見せないようにしている、と言ったほうが正しいのかもしれません。 19世紀後半まで、アメリカ人の大半は田舎で農業や酪農を営んでいました。 その後20世紀に入り、第一次産業から第二次(工業)、第三次産業(サービス)へとシフトしていき、人々は都市で新しい仕事に従事し始めます。 新しい環境で成功するためには、知らない人々の集団のなかで自分の能力を示していかなければならない。どんどん外に出て、多くの人を惹きつけて、より多くのビジネスチャンスをつかまなきゃ! そんなプレッシャーから、人々の行動や価値観は「introvert」から「extrovert」へと変わっていったようです。 そんな背景から、長らく「外向的であることが良い」という価値観がアメリカには浸透していました。 しかし今、そうした外向性偏重の考え方を見直し、内向性のもつ可能性に注目する動きが出てきています。この本の作者であるスーザン・ケインは、TED Talkで「内向的な人が秘めている力」というテーマでプレゼンテーションをし、話題の人となりました。
最後に、あなたの性格は「Introvert(内向的)」ですか?それとも「Extrovert(外向的)」ですか? 本のなかに、自分のIntrovertの度合いを知るチェックシートがあったので、わたしの日本語訳とともに紹介しますね。
True or No? あてはまった数が多いほど、あなたはIntrovertです。 わたしは20問中17問当てはまり、夫は20問すべてTrueでした。
- I prefer one-on-one conversation to group activities. グループ活動よりも、一対一の対話のほうが好きだ。
- I often prefer to express myself in writing. 文章にすることによって、自分自身を表現することが好きだ。
- I enjoy solitude. ひとりでいることが楽しい。
- I seem to care less than my peers about wealth, fame, and status. 自分は周りの友人に比べて富や名声、地位を気にしない方である。
- I dislike small talk, but I enjoy talking in depth about topics that matter to me. 世間話は嫌いだが、自分の関心ごとについて深く議論するのは好きだ。
- People tell me that I’m a good listener. 聞き上手だと言われることがある。
- I’m not a big risk-taker. 自分は進んで大きなリスクを背負うタイプではない。
- I enjoy work that allows me to “drive in” with few interruptions. わずらいのない状態で没頭できるような仕事が好きだ。
- I like to celebrate birthdays on a small scale, with only one or two close friends or family members. 誕生日は小さい規模で、1人か2人の親友、または家族と一緒に祝うのが好きだ。
- People describe me as “soft-spoken” or “mellow”. 自分は「穏やかな話し方をする」、「落ち着いている」と言われる。
- I prefer not to show or discuss my work with others until it’s finished. 自分の仕事に関して、それが完成するまで他人に見せたり議論することは避けたい。
- I dislike conflict. 衝突は嫌いである。
- I do my best work on my own. 仕事は自分一人でやると全力を発揮できる。
- I tend to think before I speak. 話す前に考えるほうだ。
- I feel drained after being out and about, even if I’ve enjoyed myself. 楽しかったとしても、外に出て遊んだあとはどっと疲れる。
- I often let calls go through to voice mail. 電話はかかってきても出ずに、留守電にすることが多い。
- if I had to choose, I’d prefer a weekend with absolutely nothing to do to one with too many things scheduled. どちらか選ぶのであれば、週末は予定がたくさん詰まっているよりも、まったく何もすることがないほうが好きだ。
- I don’t enjoy multitasking. いろんな作業を同時にやるのはあまり楽しくない。
- I can concentrate easily. 自分はわりと簡単に集中できる。
- In classroom situations, I prefer lectures to seminars. 教室では、セミナーよりも講義のほうが好きだ。 ※まめ知識 上記の設問では、「prefer(を好む)」という言葉がたくさん出てきます。 「prefer A to B」で「BよりAを好む」という意味になります。 thanではなくtoをつかうので注意です。 「like」を使う場合は「like A better than B」となります。 ※どうでもいい余談 日本では、ちびまる子ちゃんの永沢くんを主役にしたドラマがスタートしたそうですね。永沢くんといったら内向的な人間の象徴。 花輪クンや大野くんばかりがスポットライトを浴びる時代は終わったんですね。ふふふ。